tayutauao

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6月16日、ラストデイ

わたしの目の前にきみがいる。 きみは、あたりまえじゃんって笑うかもしれないけど 目の前にいるきみは、目の前にしかいない。 きみの存在のすぐ隣には、きみの不在が横たわる。 世界を見渡してみる。 どうしたって、いつだって、 「きみがいること」と「き…

6月15日、魔法の料理

きみの願いはちゃんと叶うよ たのしみにしておくといい これから出会う宝物は 宝物のままで古びていく パパのひざの温度は もう忘れてしまったね、 あたたかかったこと もちろん覚えてる ママを見上げて 頭を洗ってもらった 目に入った泡の痛さも 忘れてしま…

6月14日、Tiny Tiny Tiny

糾弾し続ける、 憎悪 の 指。 背をこごめ、 逃げ去って行くのも、 ぼくの後ろ姿 。 あれ以来、 空飛ぶ夢も、 いっこうに楽しい ものではなくなった 。 地球の 引力から 逃れても、 いずれ 泳ぎ続けるのは、 涙の海 。 安部公房

6月3日、いかれたBABY

どういうことがさいわいなのかを知っていた。 生まれる前から、ずうっと前から知っていた。 「限りなく透明に近いブルー」を身にまとって いつもどこかに忘れ物をしてきたような気持ちになる。 そこに着いたのは日が暮れるほんのすこし手前。 波と風の音がど…

5月18日、YOU

俺たちが考えることをやめていたのは、軍事的戦略のことだけじゃなかった。静かに物思いに耽る瞬間、ありえた可能性や、別の場所に続いていたかもしれない道について考える瞬間も俺たちは自粛していた。 過去を振り返って、別の恋人や町について考える瞬間。…

5月15日、peace

愛された事実と、愛した事実と。

5月12日、Slight Slight

太陽がそろそろとてっぺんに昇るまでの間 そしてまた静かに濃紺へと変わりゆくまでの間 わたしたちはいつも、いつまでも、はじめてを生きる。 はじめまして太陽。はじめまして星。それはワンダー。 朝の光にさらされて 大気を揺らす風に驚かされて 寝ている…

5月11日、うまく言えないけれどわたし、あなたとはなしがしたかった

あこがれているものがある。 きっとこれからもずっと変わらないもの。 信じつづけているものがある。 ときどきわたしを悲しくさせるもの。 水をたっぷりと含んだ空気の手ざわり。 土のにおいのするコンクリートのあの天才みたいな質感。 きのうの雨は晴れた…

5月4日、やさしさで溢れるように

とびきりの何かに出会える瞬間を それがありきたりだろうと当たり前だろうと 青い空だろうと白い雲だろうと 洗いたての洗濯物だろうと お風呂上がりのふわふわの髪だろうと それらを自分だけのものにできた時 琴線が、ふるえて、ふるえて こころが地平線や水…

5月4日、audition

わたしのことばは、どこまでいっても 誰かに伝えたいことばじゃない 残したいことば けれどその強度を信じている ことばの全てがわたしを挑発する 春はいけない やはりいけない 浴びせかけられる言葉のシャワーに溺れて 口はパクパクと魚のごとき虚空を噛む …

4月20日、雪と砂

「いちばんとんでもないのはあなただわ」 なーんもやらない なーんもしてこない 学校にもこない けど見つけちゃったんだなって。 行ってしまったんだなーって。 それで学校に来なくても構わないのよ。 見つけちゃったんだから、それ以外できなくってもいいん…

4月16日、通学路

あのころ肺に一生懸命吸い込めていた空気が 幻だったかのようにこの体をあたためている 愛想笑いで過ぎていく日々もいつの間にか過ぎて はらはらと舞う、今日という式日 明日のことなど考えずに眠る猫の健やかな体 味気ないのは作りかけのご飯 言って欲しか…

3月25日、のうぜんかつら

働いているところの事務所には 「好きになれば何事も続けられる」という言葉がかかっている。 少し乱暴なその言葉に、ぱっと励まされることがある。 素直なものだ、と乾燥しきった肌を撫でる。 夢を追いかけることにしたら、生活にメリハリがつくようになっ…

3月4日、voice

今日はとてもとても暖かくて、動き出す 桜色の服と薄いグレーのパーカーを羽織って、動き出す 髪はくるくると寝起きのままで、動き出す 明日乾く涙を拭わずに、動き出す 何にも考えずに、体だけになることは難しいこと? 宇宙的なスケールで、あたまを揺らす…

3月1日、17歳

いろんなところがいたくって うまくねむれないそんな夜 あの子のなだらかな肩が わたしの地平線だった頃 まるで幼いままの反逆精神で どこへも行けないと知りながら どこまでも歩いたあの日 だれかに愛されたくって それ以上にだれかを愛したかった 生きづら…

3月1日、僕らしさ君らしさ

とびきりの3月 ささやかな春の匂い だからというわけではないにせよ リビングに咲いてはったカーネーションを 何輪か摘んで部屋の流木に吊るした コットンフラワー 紫陽花 バラ かすみ草 ユーカリ ドライフラワーは好きだ 触るとぱらりぱらり 繊細な出で立ち…

2月28日、神様

朝には朝の 夜には夜の 何もできなかった 何者にもなれなかった 続けてきたことは ただ、書くこと 読んできたものは 時に友人のようにわたしを支え 時に聖母のように暖かく拾い上げ、救い上げ 時に悪魔のように孤独の淵へわたしを追いやった。 好きな本に、…

2月27日、口づけ

泣いていても眠っていても続く。 酔っ払ってフラフラゆらゆらと千鳥足でも 湯船に頭から潜ってボウルの中のアサリになっても きみと手をつないでこの世で1番いい気持ちがしても止められない。 死ぬまで脱ぐことができない。 100年たったらみんな死ぬ。 それ…

2月17日、蝶々結び

思えばきみは出会った時から、なつかしい人でした。 白い鳥たちが飛び立つその音を聞いた。 うんと寒い海にはまだお昼間だというのにまったく人気がなく 私はそこでただのひとりきりだった。 広い海を見ていると、そのことがもっともっと染み入ってくる。 い…

2月7日、あなたに電話しない夜

見慣れた帰り道 電車に揺られながら覗き込む夜。 今日はあまりきれいだとは思えなかった景色。 そういうものも、あるのだ。 何でもかんでも感動していられない日というものが、あるのだ。 雑多でとりとめのない限りのないグレーの生活が、 真面目な顔でうご…

1月28日、and others

「生活の隙間にかみさまはいる」

1月27日、sky

ベランダから世界をのぞむ

1月23日、YAMABIKO

わたしのとこ、風が強い あなたのとこ、風は吹いている? 冬、そういってしまったら、おしまいでしょう 雪、そう書いてしまったら、かなわない あなたに出会った季節のこと 束ねておく必要は、どこにもない ’書くこと’は罠だ 書く時間はとてつもなく、つらく…

1月18日、夏の恋人

こんにちは。 本日はお日柄もよろしく・・・なんてご機嫌に 始めてみるblogもありかなあなんて思いながら きのう、おとといまでの寒さのやわらぎに うっとりとしている今日の午後です。 昨晩はめずらしく恋人よりも遅くに眠りにつきました。 朝方まで熱く友…

1月12日、strobolights

AM 7:05 冬の朝は気持ちが晴れたり曇ったりする。 それはなにもかもを放り出した窓にかかった カーテンを引くときにやってくる感情の潮のこと。 まるでわたしたちの人生のような緩やかな波。 * AM 9:34 お正月も終わり、また味気ない日々が舞い戻ってきまし…

1月12日、everything

色付きのシャーレ 太古のひかりはとけあふれてしまった 最高深度の空をわすれてしまった? 冬。きみのこめかみ。集めかけの未来。 目の前のきみが、たたずむわたしのたんじゅんな感動だった。 (きみが手指の先を伸ばしたら、 思いもかけず触れそうになった…

1月1日、賀正

新年あけましておめでとうございます 今年もよろしくお願いします

12 月31日、なんでもないや

2016年にも年の暮れがやってきました。 わたしにとってこの1年は比較的穏やかに過ごせたのではないかと思います。 何より年末感がないことでそう思うのでしょうか。 暮れたり、明けたり、と思うけれど本当はただただ巡っているだけで この冬を越えたらきっと…

12月30日、メロディーフラッグ

「酔っ払うと記憶、なくしちゃうんだよね」 君がそっと笑う。 だから私が残してあげると言った。 君は爪弾き、歌う。裏声がきれい。 酔った息でたまにあくびをしながら君が歌う。 君がダメダメでもいいよ、私がしっかりしてあげる だなんて言えなくて、ただ…

12月18日、still in there

あたりまえに失われる毎日を どうにかこうにかして引き止めたいと 書いたり、撮ったりすることは ちゃんちゃらおかしくて とても愛おしいことだと思う。

11月26日、because

one pain one hope too far so close we laugh we cry we live we glow * まだ辺りはまっくらな明け方、4時50分。 クマのようにのそのそと起きだしたわたしはそうっと家の扉を開ける。 何かを吸収するような朝の冷えつきは吐いた息を白くすることがない。 …

11月10日、want you back

今日仕事であなたがいた街に行ったよ あなたが入れてくれたココアを思い出した 心地のよかった時間を思い出した 世の中の人間は生活にみんな不満を持っているんだと最近感じるんだけど あの時の俺には何もなかったなと思った いい時間があったことを幸せにも…

10月21日、にじいろ

こんにちは 金木犀の匂いがあまりにもやわらかくて ベッドから出るのが億劫なわたしです。 本当はただただ眠いだけです。 夜明け前、窓の輪郭がおぼろげに浮かび上がってくるその瞬間の青に胸がひんやりとする。 何億ともつけられない青でした。 夢を見まし…

10月9日、P.S

花に触れた指先がくすぐったい 部屋を渡って行く風があまりにも躊躇なくて 私はなんだか苔むしたようなそんな気持ちになる 名付けられた世界にあまり興味がない あなたのここが好きです、とか伝えるのが下手くそなタイプ 興味があるのはその間にあるもので …

10月2日、幻

こんばんは 挨拶をするって好きだな あなたにセイ・ハロー 鈴虫がうるさいほどにもういいよってほどに 鳴いてた夜が明けてみたら朝がきている。 なんとかって花がこの季節のことを告げている。 「前髪が伸びたら会いに行くね」と約束をした 本当は前髪なんて…

9月28日、愛してる.com

わたしね、日曜日の夜は 何だか切ないものだって みんなそう思ってるって思ってた。

9月22日、僕の宇宙

幾つかのことを思い出してみる、順不同に ー両手の指から溢れるほどの桜の花弁 ーいい匂いのする香水のつけたての手首の内側 ーわたしじゃ物足りないといった男の子 ー窓際の虫をプツリと殺したつまらなかった英語の授業 ー終わりの感覚 生きることとは過去…

9月15日、フィラメント

季節のはなしから始めようにも 今は春ではないし夏ではないし冬ではないし 秋なのだけれどそうとも言い切れない。 この中途半端な季節にもきっと名前が付いていて でもそんなこと知らずともスキップして生きていける 私たちはとてもかわいい。 今日も煙草は…

9月7日、1983

「60階っていう高さを想像したことがある?」 それが一体地上から何メートルの高さがあるかなんてわからないけれど それは虹のふもとが見渡せる高さです それは高速道路で起きた事故が見渡せる高さです それは歩いている人間が米粒みたいに見える高さです 人…

9月4日、モメント

8月が去って9月がやってきました ”9月は誰も思い出さない”と歌ったのは誰だったか。 晩夏。 みなさん夏の疲れがたまってはいないでしょうか。 世界は今日も眩しかったでしょうか。 ここは(ここはというのは病院ですが) 中庭がうつくしい。 洗濯物がゆるゆ…

8月19日、もうすぐ夜があける

今日も暑くなりそう。 最近は「書を捨てよ、町へ出よ」な毎日です。 灼熱にこの身をさらして流れてくる汗をぬぐう日々です。 夏は苦手なはずなのに大切な季節だなと思います。 誰もが思い出す季節、だからでしょうか。 わたしが夏生まれだから、でしょうか。…

8月16日、antique

やさしく書くこと 外来語を避けること 目に見えるように表現すること 短く書くこと 余韻を残すこと 大事なことは繰り返すこと 頭でなく心に訴えること 説得しないこと 自己満足しないこと 一人のために書くこと 「暮らしの手帖」花森安治の『実用文十訓』は …

8月3日、クライベイビー

7月、なんやかんやと風も日差しもまだやわらかに感じた。 うずもれたひらがなをひとつひとつ拾うようにして 青く伸び続ける草の間を歩いていたら 強烈に照りつける太陽の光、吹けば熱風の8月がやってきていました。 1日に5年を脱ぎ捨てているような気持ちで…

7月17日、夜

写真というのは結果だけど。 ファインダーをのぞいて あなたを見るということは あなたから目を離さないということなのだと思う。 あなたを見ていたいということ。 あなたの生をたしかめることなのだと思う。 あなたの生きることを、死ぬことを、 わたしが預…

7月11日、Clear My Head With You

「ラブソングと犬とたばこがすきです。それより好きなのは別れを告げられた人です」 そんなふうに言ったきみがなんだか勇者にみえる。 すきな小説や音楽のこと、自分にとってうれしかったことやかなしかったことを あなたに教えようとするのはこわくないのに…

7月7日、海と花束

「僕たちはいつも叶わないものから順番に愛してしまう」 豆電球のついた低い天井 外はうだるような暑さでコンクリートがゆらゆら揺れて 買ったばかりの水は汗をかきながらぬるくなっていく そんな真っ暗な部屋の中で叶わないものばかり数えてしまう。 一緒に…

6月28日、peace

「今日の私、平和の象徴」 そういって男の子はえへへと笑っていた。 誰も死ななければいいのにとわたしたちは祈った。 こんにちは 窓をあけているとひんやりと冷たい空気が部屋に流れ込んで だれかの大丈夫、大丈夫という世にもやさしい声が聴こえてきます。…

6月16日、平和

おひさしぶりです 気がついたら初夏の匂いもしてきましたが 色とりどりの傘が歩道橋を渡っていくのがみえて わたしたちには梅雨という季節があることを思い出しました。 流れ弾のような雨のもとをぴしゃぴしゃと音を立てて歩くと わたしたちは水の惑星に生き…

5月23日、あの子のバラード

「寄り添って生きていく」ということを考える

5月10日、東京

しとしと、と雨が降っていた今日。 16時頃まで寝たり起きたりを繰り返した今日。 枕元にはツルがひらきっぱなしのめがね 照明のリモコン とうに充電の終わった携帯電話 飲みかけの水のはいったペットボトル きのうは髪を乾かさずに寝たから 髪には変な癖がつ…