12月22日、december
12月の空が とおい
どこまでも とおい
手ですくえそうなほど
ちかくにある 星が
わたしの目んなかで
一等にキラ、として。
だのに とおいのです
だのに とおいのです
「ここにきみがいればなあ」
そうこぼして涙をしたたらした
あのうつくしい日も
そういえば12月だったかもしれない
12月の季節が すぎてゆく
たちどまれない日々のなか
わたしは 幼いなにかを捨ててゆく
だれかのふかい あいを知る
どこまでも 続いていきそうな
まるで永遠を約束されたような
わたしの まいにち
ゆるやか で
たおやか で
わたしはほんとうになって
わたしだけでほんとうになって
きみのいないシアワセも生活も
ほんのすこしだけ知って
きみが12月の空となる
ここにきみがいれば、と
たまにうつむきながら
当然の未来にからだを預けて
いとも かんたんに騙されて
たちどまれない日々のなか
ぴた、と たちどまってみたくなる
ここにきみがいれば、と
ふっと顔をあげて凛として
なに食わぬかおをして
ちいさなさいわい を
ぽつぽつ と ひろい集めながら
世界のしわをのばしながら
たちどまった日々を確かめて
きっと やっぱり、と 歩いてみたくなる
きっと 歩いてみたくなる
感覚のない指先で
たしかめた奇蹟は
わたしの きみの 悲劇を
ぬぐいきれなかった
ただそれだけのこと
あの日シアワセを見尽くした
わたしの きみの悲劇を
かみさまだけが知っている