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tayutauao

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10月20日、カンボジア6

カンボジアはホリデイ。

5:30から雄叫びやら大音量の音楽やらが鳴って、2人とも目が覚める。7時くらいになっても鳴りやまず、カンボジア人のホリデイへの熱い想いに打たれた。カンボジア人はクレイジーだ。

 

8:30にマップと待ち合わせ。

お金の精算をするも、2人合わせて100ドル足りないというとんでもない事態に。

いろんなところに連れてってもらったし、ほんとよくしてもらったから仕方がない。

街中のホテルで日本円の換金をお願いして、ギリギリ手持ちのお金でなんとかなる。

もしもお金を持っていなかったら、と考えるとゾッとする。

カンボジアで捕まってしまったら?

帰られなくなったら?

日本に連絡がいって、面倒な手続きをしなければいけなくなったら?

ここにきてはじめて、言葉も満足に通じない土地で、何が起こるのかも分からないのに、

家族に何も告げていなかったことを後悔して、恥ずかしく思った。

 

 

市街地にあるワニ園に行く。

折り重なるワニ。目下にワニ。ワニワニワニ。

日光浴をするワニが口を開けている光景をテレビで見たことがあったけれど、

彼らは本当に口を開けている。何でなんだろう?

寝ている間にエサが口に飛び込んでくるかもしれないから?

だとしたら、生きる知恵というよりは、ただのズボラだ。

そんな都合いいことってあるのかなー。

カメラのミラーが外れてしまって写真が撮れなくなってしまった。

 

それからオールドマーケットでごはん。

ココナッツジュースおいしく感じるようになった。これで一人前。

今は11時前で、マップとの待ち合わせは12時。

お金もないし、時間を持て余していたので、かなりゆっくりめに過ごしてから、

深谷くんの神がかった値切りでハンモックをゲットしました。うれしい。

 

一度、宿に戻ってからシャワーをささっと浴びて、荷物をまとめてゲストハウスをあとにする。

ワンナはホリデイなので泳ぎに行くと言っていた。

最後にお別れできなかったのはとても残念だった。

 

空港に到着して、マップともさよならをした。

日のある内に見ると、シェムリアップ国際空港はちいさい。

さっそく時間を持て余す。

荷物預けて、ちょっとだけ外に出た。

なーんにもない。まっすぐな道路と脇道に何軒かのレストラン。

それと、天気雨。

葉っぱをくしゃりと踏んだらキングなんだって。

深谷キングがゆうてた。

 

搭乗手続きのあと、ベンチで待つ。

飛行機は遅れていた。

しりとりやろうって言ったら断られた。

 

離陸したら空とトンレサップ湖の境目がなくて、あんまりきれいで感動した。

この薄いむらさき色とグレーの混じった空だか水だか分からない景色がそのまんま言葉になればいいのに。

もっともっと豊かに、誰かにもわたしにもぴったりの言葉で、あるいは写真で、あるいは音楽で、あるいは絵に描いて表すことができたらいいのに。

結局のところ、わたしがしたいのはそういうことなんだろうなって思う。

着陸の手前、きのう満月だった月がとてもきれいでした。

空の上で見る月は、地上で見るよりもうんと大きい。

 

降りたら昆明は気温15度。

カンボジアでは毎日タオルケット代わりのバスタオルで寝ていたのにな。目が覚めるほどさむい。

一人旅の京大生、Kくんに声をかけられる。

半袖で寒そうだった。わたしらに話しかけたかと思ったら、また違う誰か(しかも外国人)に話しかけてる。

とんでもないコミュ力の持ち主だった。

 

北京行きのチケットの発券に手間取る。

3つのカウンターをたらい回しにされて、次の飛行機に乗れないんじゃないかと焦る。

最後に発券に漕ぎ着けたカウンターのお兄さんだけが、神さまみたく素敵だった。

無愛想なお姉さんやお兄さんにたらい回しにされて、

(中国人がみんなそうなのか、夜遅くまで働いているこの人たちが単に苛々しているだけなのか、わたしには分からないけれど、とにかく舌打ちでもされそうなくらいみんな苛々していた。)

次の飛行機に間に合うのかどうかも分からないわたしたちに余裕はなく、

その素敵なお兄さんが窓際の席がいいか尋ねてくれているその「window?」すら聞き取れず、お兄さんは苦笑いをしていた。

windowで伝わらなかったら何が伝わるんだよ・・・とお兄さんは内心思っていたに違いないし、

焦りまくっている日本人2人はけっこうおもしろかっただろうと思う。

 

無事に入国審査を終えて、昆明で第二の日本人。

厚生省で働いていた関西弁のおじさん。

1年の半分は中国にいるんだけど、急遽帰国するそう。

ワンピースの悪魔の実みたいな、見たこともない果物を食べさせてくれた。

それがはじめて口にする味だったんだけど美味しくて、

おじさんはすごく強引で、本当は日本に持って入れないけどカバンの底にいれてたら大丈夫!と

根拠のない太鼓判を押して、まだ熟してないその果物をわんさかくれたのだった。

 

飛行機を降りてからも一緒に空港のロビーで泊まることにして、3:30くらいまで話をした。

「日本人に会うのがひさしぶりで」と嬉しそうに笑ってたおじさんは、

きっと話を聞いて欲しかったんだよねって深谷くんと頷き合って、

もう本当に眠かったんだけれど、ちょっとだけ面倒くさかったけれど、話をして、

コンビニで買ったカップラーメンを食べて、ベンチに座ったまま眠った。