tayutauao

text / photo

8月19日、もうすぐ夜があける

f:id:tayutauao:20160819082417g:plain

 

 

今日も暑くなりそう。

最近は「書を捨てよ、町へ出よ」な毎日です。

灼熱にこの身をさらして流れてくる汗をぬぐう日々です。

 

夏は苦手なはずなのに大切な季節だなと思います。

誰もが思い出す季節、だからでしょうか。

わたしが夏生まれだから、でしょうか。

いずれにせよ過ぎ去ってしまえば呼び戻したくなるような

そんな季節であることに変わりはないでしょう。

 

恋人と別れることになりました。

「とにかく健康でいてください」

最後に言われたのはそんなことでした

そしてわたしは長かった前髪を切り

高い化粧品を買って武装をした。

いい匂いのするファンデーション

真っ赤なルージュ

色とりどりのネイルカラー

「ひとりでも強く生きていけますように」

少しの寂しさを感じながら、そんな願いを込めて。

 

夏は苦手だけれど、きっとわたしは

この季節を何度も忘れることでしょう

この季節を何度も思い出すことでしょう

 

それでいいのです。

顔や声や仕草を忘れていくのです

かけてくれた言葉や笑顔を思い出すのです

それでいいのです。

それはそれで、素晴らしいことだからです。