tayutauao

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6月15日、魔法の料理

きみの願いはちゃんと叶うよ

たのしみにしておくといい

これから出会う宝物は

宝物のままで古びていく

 

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パパのひざの温度は

もう忘れてしまったね、

 

あたたかかったこと

もちろん覚えてる

 

ママを見上げて

頭を洗ってもらった

目に入った泡の痛さも

忘れてしまったよ

 

ごめんね、というママの顔

もちろん覚えてる

 

 

 

パパとママのふとんのあいだに

わりこんで眠るのがすきだったのも

 

妹と二人、せまい2段ベッドに

寝転がってマンガを読んだのも

 

あったかかったんだ

 

 

 

おとなになったら

いろんなものを得るけれど

失ったわけじゃないけれど

もう味わえないものが

いくつもあるなあと思う。

 

 

あの日、ブランコから落ちたこと

おんぶしていた友達ごと転んだこと

2人乗りした自転車は田んぼに落ちたこと

 

寒い日、おうちに帰ると

冬の匂いがするから

その匂いの正体について

こたつの中で考えてた

その匂いは おいしそうな

夕飯の匂いに変わってた

 

あのしあわせな

匂いにつつまれて

 

包まれて包まれて

いつのまにか

ここまで歩いてきてたんだね

 

 

でもそれはなにも

失ったんじゃないからね。

 

失ったんじゃない

誰にも奪えないものだよ

 

だってそのぬくもりで

わたし育ったんだものね

 

消えるわけない

 

 

 

きみの願いはちゃんと叶うよ

たのしみにしておくといい

これから出会う宝物は

宝物のままで古びていく

 

 

 

 

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