6月16日、ラストデイ
わたしの目の前にきみがいる。
きみは、あたりまえじゃんって笑うかもしれないけど
目の前にいるきみは、目の前にしかいない。
きみの存在のすぐ隣には、きみの不在が横たわる。
世界を見渡してみる。
どうしたって、いつだって、
「きみがいること」と「きみがいないこと」は
切り離せないことなのだとおもう。
「余白」
きみ
せかい
わたし
繋ぐ「のりしろ」
目の前にきみがいること
それはそれ以外の空間に、
いつもきみがいないことを知る装置だ。
わたしってば、きみが在るよりも
きみのいない空間のほうが世界には
たくさんあるって知っている。
在ることだけが明らかだ。
ふれたら確かめることだ。
なのにわたしときたら
目の前にいないきみを
たしかめるよりもずっと
余りにも信じすぎている。