8月4日、ROLLIE
目を閉じると全てが青くなる。
夏の薄明の濃い青は、
いつかの異国で見た空の色。
「どうしても泳げなかった海の青に4時間を足した色」をしている。
窓からぞうっとするような、海が忍び込んでくる。
空気にふんだんに含まれた水が肺にたっぷりと入り込んできて
思いがけずに、溺れそうになる。
この身体に水がさかのぼっていく。
うつくしいものならいくらでも見た
この世のものでないようなものも
日常に潜んでいるものも
そのほとんどが光に照らされていたように思う
目を細める。手を伸ばしてみる。
たくさんの光の中で出会えたあなたにありがとうを言う。