tayutauao

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11月4日、For Sure

夢の旅を続けていたら

ふと死んでいることに気づくことがある。

コポコポコポコポと砂が湧く海の底で漂っていたら

どこにも帰れなくなっていた。

 

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日々を残すために始めたはずのblogを3ヶ月放ったらかして

どこにいたのでしょうと思ったけれど、

blogに「なんだか気持ち悪い」というコメントをもらって

わたしはそのことを考えていたのかもしれない。

「なんだか気持ち悪い」というのは普通に考えればきっと誹謗中傷で、

きっとその言葉の通りにコメントをもらったのだろうから

額面通りに受け取ってちょっと落ち込んでみたり、

はたまた別にいいじゃないかと開き直ってみたりするのがいいのだろうと考えたりした。

けれど、いやな気持ちにならなかった。

気持ち悪いという感覚を、わたしは好ましく思っていると知る。

知らないものに出会った時に感じることのひとつだったりするからだろうな。

コメントをくださった方には気を悪くされたのならごめんなさい、と言いたい。

でもそれよりもありがとうございます、を言いたい。

言葉が放たれることによって立つ波のことを忘れたくはない。忘れてはいけない。

 

「わたし」がまだ「あたし」だった頃。

きっちりと折り目のついたスカートに紺色の靴下を履いて膝小僧を覗かせていた頃。

その時に行ったきりだったライブハウスに昨日、行ってきた。

大学生のとき友達になって一緒にカンボジアに行った男の子のバンドのライブだった。

「元気にしてた?」って会ったときはいつも一言目に同じ言葉をかけてくれる。

再会が嬉しかった。

4年ぶりに会った彼は変わっていないように見えたし、

わたしも変わっていないように見えたかもしれない。

日々が連なって、降り積もって、地続きの今日を迎えて、

彼にもわたしにも、いろんなことがあっただろうけれど

「懐かしいなあ」と過去を引き寄せるわけでもなく、また会えたことが嬉しかった。

きっとまた会えるといいなあと温かい気持ちで家に帰ってきた。

 

なんだか気持ちに整理がつかないなあとか思いながらも安心している。

いつも、うまく言えないことを残しておきたい。

なんどもなんども同じことを言いたい。

繰り返し繰り返し、言いたい。

それってどういう営みなんだろうって問うていたい。

言葉がカッコつけ始めたら、想いはひとりぼっちだぞって口に出してみた。

カッコつけたくなる時もあるんだけれど、今はいい。

リハビリをするみたいにわたしとお話しをしながら、キーボードを叩いている。

 

深呼吸をしてみたら

ほんのすこし勇気が欲しいなって思った。

背中を押してくれるのは最後には自分なのだろうけど

風を感じるようにしている。

体をゆだねてみたら自然と足が動きだす。

忘れそうになることの輪郭をそっとなぞって形を確かめる。

よし、と思う。

 

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こんなふうに大人になれないなら

今日のことはやっぱり覚えておかなくちゃ

おやすみなさい