12月15日、世紀末に降る雪は
同窓という何の気なしの言葉をはじめて好いなとおもった。
そう思ったタイミングは忘れてしまった。
同じ窓がなんだっていうんだろ。
けれど起こること起こりえたこと起こらなかったことを
なんの脈絡もなく集まった人たちが見る。経験する。
あるいは何も起こらないあの気怠い昼食後の5時間目。
チャイムの鳴るのを心待ちにする、ただそれだけを共有する人の集まりのあったことが、
それを表すのが「同窓」という言葉であることがとても好きだと思う。
すべて同じ窓から見たんだ。聴いたんだ。憧れたんだ。面倒くさくなったんだ。待ち焦がれたんだ。
それ以上にいい言葉はきっとないなと思う。