2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧
「泣いてもいいよ、笑わないから」 さっきぐっさりと刺さった一言のせいで わたし、きみの話を聴いているようで 聴いていなかったかもしれなかった。 取り戻せないもの、って言葉がそれだった。 失うのがこわくって こわくって こわくって 取り戻せないって…
たとえば私たちが「若者」ではなくなった時に それでも若者のすべてという歌があったことが 私たちをいつも、いつまでも若者に帰してくれるだろう あの家に帰らなきゃなあと思わせてくれる曲の始まりや 「胸に響く」という言葉の通りの高鳴る感じ 運命 最後…
わたしにはきみのはねた髪で十分です。 ( 真剣な疑問や誰にもわからない本当のこと。 あるいはきみがよく知ってること。 きみだけの無音の時間も、 やさしくされたいきみのあつい頬も、 ほんとうに生きてる瞬く間も、 そうでない平凡な5秒前も。 ) きれいだ…
傘をさしても 濡れてしまうような 雨の降る夜もあったね 鉛を溶かしたような低い空と 夕方オレンジのネーブルが ぐちゃっとしたあの空に ねえ、かみさまはいたのかな 明けないんじゃないのと おもった夜は いくつもあったのだが 今のところ 明けない夜は こ…
「生きることや死ぬことにそんなにこだわるのが僕にはわからないな」 窓からのぞく空が白い それは干しっぱなしのシーツや 洗濯用のハンガーと同じような色をしていて 青が群がっていた日のことなんて忘れてしまいそうだ これは書いてしまうと本当になってし…
何をしたら幸せになれるのか あいかわらずわからなかったから ばらの花がぶっきらぼうに突っ込まれた花瓶の水を替えた 今は明け方なのだけど まだ太陽は昇らなさそうだ 冬だからかな。冬だからだろうな。 ぼんやりと過ごす4時半の部屋に 友達の寝息が電話越…