8月2日、眠るカンガルーの下に書いた詩
私たちは何のためにつくられたのだろう
かわいいとおもえる小石を手にとって
かわいいとおもえるひとの手をとって
それじゃあ、行こうかと
まだうすら明るい空の飛び石のような雲の間を
上手に上手に渡り歩いて
まだ時間はあるさ
木の葉の揺れ動く音を聴く時間
カラッポの胃にスパゲティを流し込む時間
過ぎた百年もこれからの百年も大切に想う時間
何を待っているのか分からない時間
殺してしまったあの子を忘れられない時間
きみのための時間
ぼくのための時間
ねえ 私たちは何のためにつくられたの
生きるため?
死んでゆくため?
忘れるため?
歌ってゆくため?
せめて、かわいいとおもえる小石を手にとって
大切な、かわいいとおもえるひとの手をとって
それじゃあ、行こうかと
まだうすら明るい空の飛び石のような雲の間を
上手に上手に渡り歩いて