12月9日、アンビリバーズ
ひときわ大きく見える飛行機を目に焼き付けて
ずいぶんと眠たいガタガタ揺れる午後1時の車の中
満天の空を見上げながら赤く続く点々を目の端に追い越しながら
たまには歩いて帰ることが思いの外きもちいい今日の夜
「踊ろうよ」と言われたことはないけれど
踊ることは知っている。
いつの間にか猫背になって、忘れていた。
わたしは静かに輪郭を失いながら
冷たい空気を肺に溜め込んで踊りきることができる。
そういう体をもって生まれてきたのだ。
うれしくって全力で走って家に帰った。
今、花束のような人生を生きている。