6月3日、いかれたBABY
どういうことがさいわいなのかを知っていた。
生まれる前から、ずうっと前から知っていた。
「限りなく透明に近いブルー」を身にまとって
いつもどこかに忘れ物をしてきたような気持ちになる。
そこに着いたのは日が暮れるほんのすこし手前。
波と風の音がどんどんと静けさに変わってゆく間に
きみとわたし、あやとりするみたいに話しながら
まだぬくみの残る砂の上でゆっくりと煙草を2本吸った。
海はわたしにとって、目の前にいるきみのまつげの先にある視線を追いかける場所だ
海はわたしにとって、いつも、きみに、恋する場所だ
言葉は万能じゃないのに、
人の気持ちはわからないのに、
そんなことわかってるのに、
どうにかしてわかりたいと、伝えたいと、
いつも願ってる
もがいている
苦しいとき写真が解き放ってくれる
溺れていることを忘れて、ただただ笑顔になる
この世のものじゃないみたいなきみの存在感
ありがとう、ここに居てくれて
ありがとう、触れられる距離に居てくれて
何もない場所にこそ恋は生まれる
見えているもの、見えていないもの
すべてのものが満ちているからだ
そのことに気づくからだ
今、光で描かれた眩しいきみに恋をしている