11月10日、want you back
今日仕事であなたがいた街に行ったよ
あなたが入れてくれたココアを思い出した
心地のよかった時間を思い出した
世の中の人間は生活にみんな不満を持っているんだと最近感じるんだけど
あの時の俺には何もなかったなと思った
いい時間があったことを幸せにも思った
*
わたしたちにはいい時代があった
それはそれはとてもいい時代が。
この人が思い出すのは寝起きのカルピスとか
寒い冬に何度も淹れてあげた甘ったるいココアとか
そんなものばかりだなアと思う。
1番幸せだったことってなんなんだろうと思う。
今思えばどれをとっても本当に幸せなことばかりだった。
真夜中の海に何度も行ったこと
好きなバンドのライブに行ったこと
私の手料理で君が野菜を克服していったこと
ついつい寝すぎてしまう君すら、眩しいほどの幸福だった。
一緒にお風呂に入りながら別れ話をしたあの夜も幸せだった。
あの時わたしたちには心配することなど何もなく、未来や希望、愛なんていう全てがあった。
あれは2人だけの夏の王国みたいなものだったのかもしれない。
今、君の言葉に私は大きく頷くことができる。
「いい思い出と未来の希望だけで人は明るく生きていけるのかもしれない」