感じようとする力が目減りしてゆくのがわかるというのは耐え難い。 季節の変わり目にするいい匂いの風のことを。 恋人の首筋の匂いをスンと鼻で吸い込むときに彼とわたしがほんの少しだけ同じ成分で構成されていることに気付くことを。 衣替えのときにふれた…
指先の、産毛の、唇の、まつげの先の1mm外側は わたしの及ばないところなのだ、といつも思う。 あきらめているのではない。怖がってるのでも。 及ばない世界が思いのほか広いんだということ。 なんだかいつも苦しいことばかり思い出してしまう人生だね。 足…
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