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10月18日、カンボジア4

ロリュオス遺跡群

ロレイ

プリア・コー

バコン

トンレサップ湖

 

 

08:30にマップと待ち合わせ。

「フリーデイなんだ」ということで、今日はゲストハウスのオーナーのワンナも一緒。

トンレサップ湖クルージングと遺跡3つ。

つたない英語でおしゃべりしながら目的地へと向かう。

日本に遊びに来るのが夢だというワンナは24歳らしい。

若いなあとは思っていたけど、そんなに若いとは思わなかった。

 

遺跡はロリュオス遺跡群と呼ばれている3つの遺跡。

どれも割とこじんまりしていたし、相も変わらず水浸しだった。

アンコールワットやアンコールトムよりも300年ほど古いのだそう。

ガラガラと崩れているけれど煉瓦が積まれた高さのあるお堂が目立つ、ロレイ。

こじんまりとしたお堂が基壇の上に乗っている、プリア・コー。

真ん中に大きいピラミッドのような建築物をもつのは、バコン。

 

湖に行くまでの道が本当にヒドくて、わたしばっかりずっと笑っていた。

カンボジアの家は道路に隣接していることが多い。

道路と家の間には小さな川があることが多い。

両側に家があるところでは道路は小川と小川に挟まれている。

ちょっと雨が降って増水すると、その小川同士がくっついて道路が水浸しになる。

場所によっては湖の湖岸と反対側の小川がつながっている。

どこが道なのか分からないところもあった。

そういうところにハマってしまって、2人がかりで押してもらう事態にもなった。

スクーターの底力をみた。たくましかった。

 

湖クルージングは湖岸を行くのかと思っていたら、湖を横断するような感じでなかなか広大だった。

とにかく、晴れてよかった。

泥がたっぷり溶けた茶色い水。

水草よりもそうでない植物が目につく。

たぶん、雨季でたくさん雨が降ったから、水量がいつもより多いんだろうなと想像する。

クルーズから戻ってくる船とすれ違う。

向こう側からやってくる船のたてた波と、自分たちの乗っている船がぶつかって、船体がたぷんと大きくゆったり揺れる。

船同士が近ければ近いほど大きく揺れて、たまに水しぶきが手にかかって冷たい。

 

水の上に家が建つ。

水の上で人が暮らしている。

学校もお寺もレストランもお店もある。

植物を栽培することだってできる。

うさぎだって川の上で飼うことができる。

目の当たりにしてしまうと、感動せざるをえない。

 

ごはんは川エビの入った焼き飯を食べた。

炒めものや焼き魚も食べた。

みんなで頼んだものを少しずつつまんだ。

そういうのがいちいち楽しい。

 

ごはんを食べ終わってから、そこがまるで海みたく思えるほど

地球のまるさを感じられるほど、見渡すかぎりの水平線を見た。

しばらく船を止めて、みんなで日向に出た。

写真を撮ったり、泳いできたら?と冗談を言い合ったりした。

船着場に戻ってきて、船でぐっすり眠っていたワンナに

「Good Sleep? I took your photo.」とカメラを見せながら言うと

一瞬おどろいてから、恥ずかしそうに「yeah, good sleep.」と答えてくれた。

 

水浸しの帰り道は、なぜか最後の5分くらいだけ寝てしまったけれど、ずっと起きてた。

マップが行きにビショビショに濡れた魔の水浸しゾーンで、今度はビーチサンダルを落とした。

ビーチサンダルを救出して、結局ビショビショになって戻ってきたから、笑ってしまった。

船でも寝ていたワンナはおしりが痛くなるほどのガタガタ道にも臆せず、サングラスをかけて、肩肘をついてぐっすり眠っていた。

 

それからわたしたちも、宿で休憩。

2時間くらい昼寝をして、アプサラダンスとディナー。

途中、マーケットに寄った。

観光客が何かを買うような感じではなく、地元の人たちが買い物をするようなところ。

生活雑貨もお肉も魚もネイルサロンも散髪屋も食堂も野菜もアクセサリーも全部売ってるマーケット。

いろんな匂いが混じってすごいことになってて、薄暗くて、犬がウロウロしているマーケット。

せっかくだからと、屋台で焼き肉を食べた。おいしかった。

こっち来てからおなか壊してなくて、屋台もいけたのだからきっともうおなかは壊さない。

わたしたちは意外と強い。

 

アプサラダンスの見られるレストランはとても広くて、豪華で、

シェムリアップ中の観光客が集合したんじゃないか!と思うほど、外国人でごった返していた。

日本人もたくさんいたし、韓国の人も中国の人も西洋の人も、みんなそれぞれの時間を楽しんでいた。

ごはんはビュッフェスタイルで、カンボジア料理以外の料理もたくさん並んでいた。

お寿司もあったよ。

それで、たくさんごはんを食べて、ビールもたっぷり飲んで、ダンスがはじまる頃にはすっかりおなかいっぱいになっていた。

 

帰り、少し雨が降っていた。

夜風と雨の匂いが心地いい。

カンボジアの街中も道路も、少し砂っぽい。

土煙とか排気ガスが地面に落ちるから、雨降りの方が気持ちいいように思うのかもしれない。

 

お風呂はわたしが先に入った。

なぜか髪がどんどんサラサラになってゆくのは、

水やお湯から金属の匂いがするのと関係があるのだろうか。

もこもこシャンプーを泡立てているときはいい匂いなのに、

上がる頃に体がまとっているのは金属くさい水の匂い。

今から寝る。

深谷くんなんて、俺は寝ないとかいいながら3秒で寝た!はやっ!

思わず笑った。

おやすみなさい。